そもそも、「空き家」とはどのような状況のことを言うのでしょうか？
　平成２６年に施行された「空家等対策の推進に関する特別措置法（以下、空家特措法という）」では、空家の定義について、「居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの」としています。
　建物が長期間にわたり使用されていない、概ね１年を通して使用実績がないことが基準の１つになっていますので、建物に１年間にわたり出入りがなく電気・ガス・水道の使用がなく管理がされていない場合は「空き家」と判断されるということです。
物置として使用していても、施設へ入所している場合でも基準に当てはまれば「空き家」と判断されると言えます。
　ただし、長屋や共同住宅においては、一部でも使用されていれば空家特措法では「空き家」にはなりません。
　気を付けなければならないのは、空家特措法により、管理が適切に行われていないと空き家に対して市町村が調査を行い問題があると判断されたときには、「特定空家」として指定し、所有者に対し管理及び状況改善の指導を受ける場合があることです。

　① 放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
　② 放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態
　③ 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
　④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態
　
　特定空家に指定され、指導による改善がなければ、勧告が行われます。
　勧告後に改善が見られない場合は、改善命令へと移行します。また、勧告後に固定資産税等に係る住宅用地特例が適用されなくなり、翌年の土地の固定資産税が４～５倍上がります。
　最終的には、市町村にて強制力を行使し代執行を行う場合があります。この代執行に要した費用は、所有者等に請求され徴収されます。

　函館市においては、特定空家であれば解体し更地にする費用の一部を補助してくれる「空家除去費補助制度」があります。特定空家に指定された場合には、利用するのも一つの方法です。

　所有者の遺言や親族同士の話し合いによる遺産分割協議で誰が建物を相続するか決め、きちんと所有権の登記をしていれば問題なく、売却はもちろんのこと、貸家にするなど運用もできます。
　しかし、誰が建物を相続するか決めていない、もしくは話し合いをしても決まらない場合、民法で規定する法定相続人が法定相続分を相続し所有することになります。この場合、相続人も多くなってしまうケースがあり困難を極めます。
　空き家の売却や解体する際の同意を全員から得ることが難しくなってしまうことがあるからです。このように、相続がまとまらず、不動産整理を断念する方をたくさん見てきました。
　理想は、生前に所有者やその相続人となる親族全員で話し合う機会をつくるなどして、あらかじめ相続人を決めておくことですが、中々そのように取り決めしている方は多くはありません。
　両親が健在で、相続の話をしづらいなどあるかもしれませんが、早めに準備をされてきたご家庭ほど、いざ相続になった時にスムーズに手続きされていて関心させられます。
　また、土地や建物を相続しましたら、所有権の相続登記をすることで様々なトラブルを防止することができます。

　築年数が古く、空き家で老朽化が進んでいると高くは売れないかもしれません。しかし、放置しますと景観を損ないますし、エリアの価値の低下で近隣にも影響を及ぼします。
「不動産の相続をしたけど、どうしよう？」と悩まれている方はたくさんいらっしゃいます。
　私どもでは、色々なケースの不動産相続を見てきております。まずは、どんな些細なことでも構いませんので、ご相談いただければと思っております。
　２０２０年に函館市は、地域ブランド調査において市町村魅力度ランキングで２位にランクインしています。函館市に限らず、道南は魅力的なところが多いです。
　函館市の西部地区エリアでこの時期の「はこだてクリスマスファンタジー」というイベントが行われます（画像は今年のものです）。この西部地区も空き家・空地が多くなってきております。
　住み慣れた街に空き家が多くなっていくのは悲しいものです。ましてや、函館は「夜景の街」でもあるので、灯りが少なくなっていく現状を、指をくわえて見てるわけにもいかないと思っております。
　少子高齢化や人口減少など問題は多いですが、住みたい街にしていくため、私ども有限会社エスネットは、この魅力的な函館エリアにおいて、空き家問題に少しでも貢献できればと考えております。それには、空き家の所有者様のご協力が不可欠です。
　少しでもお役に立てるよう努力いたします。相談は無料ですので、相続不動産の空き家について、是非とも当社までお問い合わせください。